世界に残る古代神話

各地に残る白い兄弟の伝説

白い兄弟・白い兄等、肌の白い人が、やがてやって来て、地上に平和をもたらすと言う伝説は、意外に世界各地に広がっています。それら太古から伝わ る神話の大略を、纏めてみました。

インカ帝国のビラコチャ伝説

 インカ帝国には、太陽神を奉るという信仰があり、代々の王は現人神であると言われています。いわば日本の天皇と同じような立場にあ ると思われます。ただ、この太陽神とは別に、もう一人あらゆる物を生み出した創造神、ビラコチャ伝説というものがあり、チチカカ湖から現れたビラコチャ が、多くの従者を従 え、人々に言葉や建築術、医学や農業等、あらゆる知識を教え、啓蒙をして歩いていたと言うものがあります。
 このビラコチャの容姿は『背が高く肌の色は白く、あご髭を生やした』人物であったらしく、ビラコチャはやがて又戻って来る事を預言 し、西の海を歩いて去っていったというもので、この伝説を信じていた人々が、1532年に侵略して来たスペイン人を見て、その大将が髭を生やしており、又 白人であるが為、伝 説の神ビラコチャを勘違いした人々があっさりと、侵略を許してしまい、インカ帝国が滅びたと言う経緯があります。
 このビラコチャが現れたと言うチチカカ湖の南端20km程の所にティワナコ遺跡があり、この遺跡の中に、有名な太陽の門があります。 この門の中央部には、長い髭を生やした人物が彫り込まれて有り、これは伝説のビラコチャの像であろうという説が、一般的であります。

アステカ王国の、ケツァルコアトル伝説

 アステカ王国にも又、人々に文明を授け、平和や友愛を教えたという神、ケツァルコアトルの伝説が残っています。
 殆どインカ帝国のビラコチャと同じ伝説であり、ほぼ両分化には、何かしらの交流があったかと、思われますが、アステカも又、スペイン人の侵略を、神の再 来と勘違いし、侵略を許してしまうのです。

マヤ分明に残る、ククルカン伝説

 マヤ文明で有名なマヤ族にも、ククルカンという髭を生やした白い人伝説があり、やはりマヤ文明や道徳を授けていたらしい。
 やはりスペイン人の侵略に、滅びてしまう。(16世紀)

北米先住民、ホピ族のバハナ伝説

 これは、有名な『ホピの預言』を授けたと言う、白い兄パハナの伝説であり、或る文字を刻んだ石版がホピに伝わっているが(合計5つ存 在すると言う)残りを、白い兄パハナが持っており、その石版を繋げた時に、世界に平和が訪れるという伝説が残っている。

 以上大雑把に、それぞれの神話を述べたものの、白い兄伝説は、各地に残されています。更にはそれ等の神話が残る地は、いずれも高度な文明があった という点、文明や政治や道徳等を授けられたという点に於いても、共通点があり、容姿なども良く似ています。
 これは、そういった伝説が、何処かで生まれて、それが各地に広まったという解釈も出来ます。更には今迄言われていたように、ホピ族の言う白い兄弟は、西 洋の白人であるという説も考えられます。
 しかし、そのホピ族の長老が『白い兄弟とは日本人である』(岩刻文字の黙示禄/吉 田信啓著:徳間書店)という発言をしているのです。

 そして前述した、太陽の門やイースター島に残る文字等、世界各地の遺跡に刻まれたペトログラフは、総て日本の神代文字で解読出来る事、更に各地で 発見されているペトログラフが、日本では200個余りも発見されているのです。近年でもTBS系列の『神々のいたずら』という番組で、有名なナスカの地上絵が、実は日本の神代文字で読めると いう内容を放送していました。

白い兄弟=素盞嗚尊!?

 霊界物語では、高天原を追いやられた素盞嗚尊は、世界を巡回し方々で色々な事を教えてまわっているのです。又偶然かも知れないのですが、そ の容貌は、立派な顎鬚を生やした人物像として描かれています。
更に王仁三郎氏は「素盞嗚尊は鼻の神であり、人体で先端なのは鼻であるから、先端の神様である」 という発言をしています。それはつまり、先端の文明を授けた神とも取れるのです。

 また世界に分布する神話としては、ノアの方舟伝説と同じく、大洪水の時に家の形或いは箱の形の船に乗って一部の人が助かったとする、共通した神話 が各地に点在しています。
 日本でも聖徳太子の伝承(馬小屋で誕生したので廐戸皇子(うまやどのみこ)と呼ばれた、世が差し迫った時に太子が復活し裁きを行う)といった話はま るきりイエス・キリストを彷彿とさせます。

 もっとも、キリストの復活等も、スピリチュアリズム的には、肉体を纏って誕生するのではなく、キリストの精神が復活し新しい光をもたらす。と、象 徴的に考えられており、白い兄弟も含めて何事も象徴的に捉えた方が良さそうです。

人類創造の神話

 大本神諭の頃から、人民とはお土を捏ねて、神の息を吹きかけて造った云々というのが、散見されますが、旧約聖書にも、人類の祖としてアダムを土か ら造ったとあります。またアフリカや各地の神話にも、人間は土から出来たという伝承が残っています。
 所が、現在ではダーウィンの進化論が正論とされているので、人間は猿から進化したとされています。しかし現代の科学では、人類は猿から進化したにして は、余りにもその速度が速く、説明仕切れない部分があるとされています。ただ、それに変る有力な説が無いために現状のままで来ています。

 例えば北京原人など、人類の祖先の原人であると言われていますが、どうも種としては、現代人とは別種なのだそうです。
つまり北京原人が人類の祖先 (少な くとも中国人の祖先)ではないという訳ですが、人間の脳自体が、必要以上に巨大なだけで、大部分が使われないという無駄な生き物は、進化論では説明がしき れないようです。ただし人は土から出来たというのも、又信じ難い話しです。

 しかし、それ等の神話が残っているのであれば、その真偽はともかく、文化的には世界を遍歴するだけの文明力が人類には在ったという事になりま す。

聖書 ホピ族の神話 ド ゴン族の神話

神は自身 の姿に似せて、大地から人を作り、そこに魂を吹き込んだ

神が赤、黄、白、黒の四つの色の土を用意し、人間を作った

人間は土から造られ、熱い太陽の下で造った人間は黒人となり、冷たい月の下で作られた人間は白人となった

 といった感じですが、各地の神話も、大分違った所がありますが、土から出来たという根本的な点で、共通しています。しかし流石に土から微生物など を通り越して、いきなり人類が誕生したのは、信じ難い話しですが、途中経過を端折ったものであれば、結局の所泥海の様な状態の地球から、現代の人類まで進 化した訳ですから、そういった意味であれば分かります。

世界に残る太陽信仰

 太陽信仰の場合、非常に多くの地域で見受けられるので(最も目立つ天体であるため、当たり前といえば当たり前ですが)共通性云々は言えないと思います が、 興味深い記述も幾つか見られます。
 ちなみに、インカの初代皇帝マンコ・カパックが、その妹ママ・オクリョと共に現れ、太陽の島に降り立ったという伝説が残るチチカカ湖(アンデス山脈のほ ぼ中 央に位置する)。そこのほど近くにある島(崩壊したインカ帝国がペルーに残した人々の末裔)のケチュア族に、三島マナ・カナさんの双子の姉妹がホームステ イし た事がありました。

 そこの両親は、マナという名前を聞き「(こちらでは)マナとは空から降ってきた食べ物という意味がある」と語っていました。エジプト脱出の際、空 腹に倒れそうになったイスラエルの民に、神がマナ と呼ばれる食べ物を空から降らせたという伝説を彷彿とさせます。(毎日放送/世界ウルルン滞在記より)

 また、総てのケチュア族がそうなのか判りませんが、ホームステイ先の家族は毎朝朝日が昇る時に、黙祷を捧げるようです。恐らくはインカ帝国の太陽 信仰の流れを汲んでいるのではないかと思い ます。

ホワイトイーグル

・祭礼に先立ち、人々は丘の上の彼らの素朴な宮の周 りを、拍子を取り、歌を歌いながら歩き回りました。夜を徹して人々は広大な敷地の宮の周りを、空の上、輝く無数の星の下を歩き続けました。

・・・(中略)・・・

 曙の一閃が射すや、いっせいにその光に向かい、太陽神への賛 嘆、拝礼、感謝が始まります。新しい日を、美しい恵みの一日を与えられたことに関して。

 上記のホワイトイーグル霊団も、シルバーバーチと同じくインディアンを自称していますが、それが本当であるのかどうかは判りません。ただ、インディアン やその他多くの地域で、宮の周りを歌いながら歩く光景は見られます。その為神道の特有のものではありません。
 ちなみに、ホピ族もそうですが、妙にネイティブアメリカンの部族の中には、近くを「コッチ」遠くを「ソッチ」呼ぶように、日本語と共通する部分が数多く 見られるそうです。インカ帝国の事も含めて、太陽信仰に対する共通性に関するものとして、以下の様なメッセージもあります。

ホワイトイーグル

・神は、いつの時代も使者を送り人間に真理を伝えさせられまし た。 過去より現在にわ たり、いずれの民族にも、光についての教えが何かしら存在します。それは北方浄土時代にもあったし、アンデス、ポリネシア、古代エジプト、極東の民の間に も、また初期キリスト教時代にまでつづいて存在しました。

 日本でも、皇祖神・天照大御神があり、また祭りに関しても、宮の周りを踊りながら周回する様は、アンデスやインディアンのそれと似ています。



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