神示と科学

総てが霊素でできている?

 シルバーバーチを始めとした霊訓を読んでいると、霊界を構成している成分(?)には、よく「霊的な要素」であるとか「エーテル質」であるといった用語が出てきます。これは地上では定義する用語が無いため、表現が統一されていない為です。

 また「神示と霊訓」で紹介したように、「霊」と一口にいっても、世界一面に充満普遍している物体と表裏一体のものを指してて、人間の魂(スピリット)だとか精霊というものとは別であるという点に留意する必要があります。

 この霊素ですが、各波長に応じて階層が異なり、階層毎にその世界にある霊的要素から肉体を始め自然や建物といったあらゆるものが作られている、としています。
 人間は死んで肉体を捨てても、次に向かう世界に充満普遍する霊素から、幽体をまとって暮らし、またその世界全体もその次元の霊素で出来上 がっている、ということです。

 初めはこのような記述を読んだ時には、どうも総てが紙でできた世界の様な、マテリアル(物性)の 多様性がなくて、質感が乏しい、実感の乏しい世界のように思えました。
 地上では、木や草花といった植物に、人間や動物のような肉体に、水晶やヒスイのような鉱物にと、様々な物性がありバラエティに富んだ世界です。

 しかし、よくよく考えてみると、地上の世界は総て原子からなっています。この原子も電子の数や中性子の組み合わせによって、幾つものバリエーションがあるだけで、それも細分化すると、素粒子になります。
 すると、結局の所人間が現在分かっているだけでも、この世界は幾ばくかの種類の素粒子で出来ているということで、仮にれすらも細分化する程 の(現に素粒子が究極物質だった場合、種類が多すぎると考えられているようです)たった一 種類の究極物質があるかも知れず、一時「超 ひも理論」が話題となることがありました。

 真空に詰まったこのヒモが、様々に波長の異なるバイブレーションを起こして、それが各素粒子に対応しているそうで、これが究極物質ではないか?とされ、話題になったものです。
 この超ひも理論によると、理論上世界は10次元(余剰次元と呼ばれる)になるようで、こ の地上を「実の世界」と捉え、別の「影の世界」が 存在し、その陰の世界は重力を除けば相互干渉することなく(現実には 1.7×10-7[N]で殆ど影響が無いという)仮に影の世界の人間が近くにいても、電磁気力の相互作用が無い為に、見ることも触ることもできないそうです。

 この理論自体は、様々な理論物理学者が研究中でもあり、素人がどうこう言えたものではないですが、要するに我々が住む地上も、究極のところは一つの要素でできている可能性があるということです。
 ちなみに、スピリットに言わせると「霊界」こそが実在の世界であり、「地上」はその影にすぎない、という理論物理学者の説明と真逆のことを述べています。

シルバーバーチ

Q「どうも私にはその生活が現在の地上の生活のよう な実態を伴った、しっくりとしたものではないように思えるのです」
「それはまったく相対上の問題にすぎません。実際は地上生活は霊界という名の太陽によってできた影にすぎません。地上生活は 殻であり実質がないのです。物 質が霊によって存在が与えられている以上、物質界には真に実在と言えるものは何一つ存在しません。物 質というのは霊的実在の 波長によって形を与えられた表現の一つにすぎません」

 「神示と霊訓」のところで少し前述しましたが、未知の粒子「中間子」の存在を予言した湯川秀樹博士も、自身の講演で「私は長いこと物質を研究してきたが、物質とは実在す るものなのか、未だに確証が持てない」という話をされたそうです。

総ての階層が折り重なって存在する

 別次元(霊界)には、波長によってそれぞれに階層が生じているということを前述しま した が、これも又 定義がきちんと決まっていない為に、人によっては下層の界と中間の界と上級の界とがそれぞれに三つあるとか、様々な表現をします。

 これは霊界側から通信を送るといわれる霊団も又同様で、丁度地上に住む我々が霊界のことが分からないのと同様に、別次元に住む人にも自分 の住む世 界の他は感覚の対象とならない為に、判然としない所があります。
 また、下層階とか上層階などという表現は、どうしても地上の人間に分かり易く示すためにやむを得ないもので、これも地の下に下層階があり、上空に上層階があるというようなものではありません。
 そして、その幾つもある階層は、決して距離や地理的に離れている訳ではなく、宇宙に折り重なるように存在しているものの、互いに認識できな いだけであるようです。

日月神示

●天国がうつって地が出来ているのぢゃ、霊の国は更に立派、微妙ぞ、天界のもの光り輝き幽界のもの暗くなる違ひあるだけぢゃ。その時の状態によって変化するが、総ては神が与へたのぢゃ、現界同様、与へられているのぢゃ、と知らしてあろうがな。時間、空間もあるのであるが、ないのであるぞ。同じ状態にあれば同じ所に住み、変化すれば別の所に住むのであるぞ。(中略)幾重にも折り重なっているのであるが、各々別にあるのであるぞ。

シルバーバーチ

・霊界での生活は段階的に向上していくようになって います。各階層、段階、ないし表現の場は、下と上とが地理的にではなく進化的な意味で重なり合い、次第に融合しております。魂が向上し、より高い境涯への適応性が身につくと、自動的にその境涯に置かれるのです。これも完全な叡智の完璧な働きの一例です。何一つ偶然ということがないのです。

 Q.霊界はたった一つだけですか。
・霊の世界は一つです。しかし、その表現形態は無限です。地球以外の天体にもそれぞれ霊の世界があります。物的表現の裏側にはかならず霊的表現があるのです。その無限の霊的世界が二重、三重に入り組みながら全体として一つにまとまっているのが宇宙なのです。あなた方の知らない世界がまだまだいくらでも存在します。

Q.その分布状態は地理的なものですか。
・そうではありません。精神的発達程度に応じて差が生じているのです。もっとも、ある程度は物的表現形態による影響を受けま す。

Q.ということは、私たち人間の観念でいうところの界層というものもあるということですか。
・その通りです。物質的条件によって影響される段階を超えるまでは、人間が考えるような“地域”とか“層”が存在します。
 こちらの生活の場は平面的に区切られているのではなく、無数の次元に分かれており、それらが渾然一体となっております。各次元の存在はあなた方の言う客観的な実 在であり、そこで生を営む者にとっては同じに見えます。丘 があり、山があり、川があり、せせらぎがあり、小鳥がさえずり、花が咲き、樹木が茂っております。すべてに実感があります。


・見方によっては、地上界も幽界の一部であると言えないこともありません。全ての階層が、個別に仕切られているのではなく、互いに浸透し合っているからです。全宇宙の生命の全階層が互いに混じり合い浸透し合っており、それに霊的側面、幽的側面、物的側面があるということです。今こうして地上で生活している皆さんも、同時に霊的側面ともつながっていることになります。

・霊界は7つの界に分かれているなどと、まるで地図でも見るような言い方をする人がいますが、そのようなものではなく、すべてが融合し合っているのです。

・私はその“7つの界”とやらを知りません。第1から第7まで番号のついた界というものを私は知りません。私が知っているのは、たった一つの界があって、 それが無限の階梯をなしているということです。

カンタベリー大主教コスモ・ラングからの通信

・互いに混ざり合っています。空間に充満している無線電信のバイブレーションと同じです。さまざまな波長があり、さまざまなバイブレーションがあります。 が、その全てが 同時に同じ空間を占めているのです。
 境界というものはありません。国境もありません。バイブレーションが異なるだけです。異なる階層、ないしは異なる意識レベルで活動しているだけです。


・地上にいる皆さんは同じバイブレーション、同じ振動、同じ波長の中にいますから、肉体の五感は環境を実感があるように思い、硬いという感触を得ています。
 しかし、今や科学によって、地上界には実体のあるものは存在しないことが分かっております。今そうやって座っておられるイスを皆さんは硬いと感じているでしょうが、それは、そのイスを構成している素材の原子核の周りを回転している電荷と、あなた方の身体の電荷とが同じだというに過ぎません。
 死ぬと今度は幽体と呼ばれている、より高い周波数で振動している身体で生活を続けます。その幽体は死後の階層の波長と同じですから、今皆さんが身の回りの環境が硬いと感じているのと同じ原理で、やはり全てが硬くて実感があるように思えるのです。

 上記のコスモ・ラング大主教のメッセージにあるように、ラジオ・テレビといった放送電波は、我々の住む世界を飛び交っていますが、同じ空間に存在しています。
 しかし、性質は同じものでも波長が異なる為に、お互いが干渉しないのです。そしてテレビのチャンネルを変えれば、その周波数に応じた電波を受信して、他のチャンネルとは全く別の映像世界を観ることができます。

 地上に住む我々も、本質的には肉体をまとった魂である為に、当人の波長(霊性=人間性)に 応じた周波数の世界と交流をもつ為に、自分にあるものを外から引き付ける要因となり得るのだと言います。

 話は変わり、前節で素粒子以下の存在について書きましたが、実は素粒子を観測中に突如消えてしまうという矛盾に遭遇したリサ・ランドール博士(ハーバード大学教授)は、その解明 に乗り出した結果、我々の住む世界とは別に存在する、第5次元に素粒子が飛び出したのだ、とすると矛盾が解明することを発見します。

ランドール博士は、
5次元宇宙には、3次元宇宙が折り重なる様に多層的に存在しその間を重力子により何らかの影響を及ぼしているのではないかという仮説を立 てています。

 博士は5次元の世界があるに違いないというもはや啓示に近いインスピレーションに導かれてこの理論を考案し、理論と直感 の両方がが大切だと考えています。現在、この理論を証明すべく、スイスのジュネーブにて検証実験が行われています、この理論が証明されれば、宇宙の構造を含め、物理学で説明がつかなかった現象の理解が可能となります。

-『ワープする宇宙 5次元空間の謎を解く』/リサ・ランドール-

 前述の超ひも理論では10次元と言われていましたが、ランドール博士は宇 宙に無限世界最大の加速器の次元が存在する可能性を 提唱しています。
 来日時のNHKのインタビューでは「5次元は非常にうま く隠されており、私たちの目には見えないのです」
 「この考えが正しければ、別の次元は遠くではなく、直ぐそばにあると言えるでしょう、ただ私たちには見えていないだけです」
と説明しています。

 わたしが強調したいのは、わたしたちが提唱する高次元世界というのは、本当に矛盾のない科学的な事実に思えることです。わたしたちにはそれが見えませんが、そういう異次元世界がわたしたちの3次元世界のすぐそばにあると考えられるのです。

-『リサ・ランドール 異次元は存在する』
/リサ・ランドール+若田光一:NHK出版-

 シルバーバーチも他界した魂、或いは守護霊という存在は、どこか遠くにいるのではなく、あなたの直ぐ近くにいると説明しており、表現がよくにています。

 一見突拍子もないですが、3500億円をかけた世界最大の素粒子衝突型加速器(写真)で、 博士の理論を立証するために研究が行われており、それだけ大真面目に取り組むに値するものなのでしょう。

 そして同博士は、高次元の世界が存在し、その高次元世界の中に膜の3次元世界が幾つもあり、他の3次元世界には別の生物が存在する可能性もあるとしています。

 わたしたちが体験している3次元世界もフラットランド(二次元世界を描いた小説、イギリスの数学者エドウィン・ A・アボットによって書かれた)のようなもので、 周りを触れることも感じることもできない5次元次空が取り巻いているのだと考えられます。 (中略)
 ここ10年、わたしたちをふくめ、何人かの科学者たちはこのような高次元世界の中の3次元の 膜世界こそが私たちの住む世界だと考えるようになりました。

-『リサ・ランドール 異次元は存在する』
/リサ・ランドール+若田光一:NHK出版-

 高次元の世界の中に我々の地上世界がある、という記述はそのまま多次元が密接に重なり合っていると同時に、神の中に神を生んだという日月神示の記述を彷彿とさせます。

 同博士は膜宇宙論も提唱していますが、神示にある大神の中に神、更にその中に人間という概念は、まるで人間(人体は小宇宙とよく言われます)のお腹(羊膜)の中に生命が宿るようです。

日月神示

●神も人間も同じであると申してあろう。同じである が違ふと申してあろう。それは大神の中に神を生み、神の中に人民生んだためぞ。
 自分の中に、自分新しく生むときは、自分と同じカタのものを生む。大神弥栄なれば、神も弥栄、神弥栄なれば人民弥栄ぞ。
 困るとか、苦しいとか、貧しいとか、悲しいとか云う事ないのであるぞ。理(ミチ)ふめと申すのは、生みの親と同じ生き方、同じ心になれよと申すことぞ。人民いくら頑張っても神の外には出られんぞ。神いくら頑張っても大神の外には出られんぞ。

●神は神の中に、宇宙を生み給うたのであるぞ。

●総ては大宇宙の中にあり、その大宇宙である大神の中に、大神が生み給ふたのであるぞ。このことよくわきまへて下されよ。

 しかし、素粒子のレベルで異次元に飛べるということは、それより微細な究極粒子(霊素?)が 存在した場合、更に緊密に多次元の世界を行き来するものがあるかも知れません。シルバーバーチが述べるように、霊界も含めて地上界の物質にも形態を与えている存在という可能性はあるかも知れません。
 実際に、重力子が多次元を行き来していると考えられていますが、その他にも次元を越えて行き来しているものが発見される可能性があり、中には意外にも大きく我々の世界に影響を及ぼしているものがあるかも知れない、ということです。

 ちなみに、ランドール博士の来日時のインタビューで、若者に向けたメッセージは「インスピレーションを信じて、開かれた心を持つこと」「勇気をもって楽しむこと」でした。
 実際に博士は、科学のコツはインスピレーションにあるとし、この「5次元の形を思いついたのは、幾つかの異なるインスピレーションが重なった」のだそうです。

ミチオ・カク博士の並行宇宙論

 ニューヨーク市立大学シティカレッジ物理学部教授のミチオ・カク博士は、デジャヴ現象の原因について、パラレルワールドが関係しているかも知れないという説を述べています。 (出典はMessageToEagle.comin Deepから ─ 訳文も使用させて頂きました)

 ノーベル賞学者であり、パラレルワールドを提唱し た理論物理学者のスティーヴ・ワインバーグ博士の説を、カク博士は支持している。私たちの存在しているこの宇宙には同時に無 数の宇宙が平行して存在しているという理論だ。
 カク博士はこれを日常にたとえて以下のように説明してくれた。「駅からあなたの家に帰るまでに、あなたは非常に数多くの 違った種類の、違った周波数の電 波に満ち溢れた中を歩いています。その数は無数ともいえるもので、本来ならそこから意図的に何かを選ぶこなどできない。でも、たとえば、あなたが車でラジオをつけると、その中のひとつのラジオ局から音楽が流れる」。
「そのラジオの電波は他の電波と干渉していないにも関わらず、しかし、他の無数の電場も同じ場所に存在しています。電波の持つエネルギーにもそれほどの差はないのです。選ばれたラジオ局は、ただひとつだけ(あなたが選んで)同調したものです」。
「同様に、私たちの宇宙も、私たちの一つの身体と一致するように調整されている可能性があるということです。特定の宇宙に対応するように、その宇宙の振動(波動)の中にある原子から私たちの身体は成り立っているのです」。 パラレルワールドは、それぞれの宇宙は同じ振動数で振動していないが、ひとつの宇宙と他の宇宙が「同調するとき」に、宇宙と宇宙の間で転移が発生すると理論的には考えられているという。

 これはまさに、カンタベリー大主教コスモ・ラング大主教や、シルバーバーチの霊界についての説明と同じです。
我々のの宇宙を構成する粒子の振動数(波長)が一致するように調整されているからこそ、物質に乗り、物質を食べ、物質を着ることが出来るのですが、異なる振動数(波長)の宇宙は、我々の目にも見えず、また触ることも不可能だということでしょう。
そして、その無数の宇宙(パラレルワールド)は、シルバーバーチが語るように、我々の宇宙と隣り合わせの、すぐそばに存在しているのかも知れません。
 以下はミチオ・カク博士の解説動画です


霊体とオーラの色

 前述のように、各階層がまるで一つの世界のように、渾然一体となっているという説と同じように、人間がもつ肉体の他に、幾つもの次元に分かれたボディを持っていると考えられています。
 それぞれ、ダブル(Etheric Body)、幽体(Astral Body)、霊体(Mental Body)、本体(CausalBody)と呼ばれていますが、霊訓でも次のようなメッセージがあります。

シルバーバーチ

・あなた方には複数の身体がそなわっています。それを幽体とか霊体とか本体とか呼んでいます。到達した次元にふさわしい身体で自我を表現します。次の次元の階層へ行けばそれまでの身体は毛虫が脱皮するように脱ぎ捨てます。到達して発達段階にふさわしい形態で自我を表現するわけです。

・それは程なくして抜け殻のように剥がれ落ち、変わって別の身体が用意されます。霊的純化の過程を重ねるためには幾つもの身体が必要なのです。皆さんにはそのための身体が幾種類も備わっています。

・現段階においても、皆さんには幾つもの身体が備わっていて、それぞれの次元で顕現しているのです。肉体を捨てると今度は幽体をまといますが、それは地上生活中もずっと備わっていて、その次元のバイブレーションで機能していたのです。肉体が今のあなた方には実感があるように、 その次元においては幽体に実感があるのです。

 また、人間は身体から電磁波を出していますが、それと同様に肉体もオーラを放ち、更に別の次元で顕現している幽体からもオーラが放出されていると考えられています。
 そのオーラですが、思いや感情によって輝きの強さや色合いが変化するようです。
 これについて、フランク・ニューマン博士(電気工学)は、オーラは電磁気的な性質を持っている、と推察しています。
 オーラ自体の光の周波数スペクトルが変化する為に、赤から紫まで、波長によって様々な色合いを見せ、更にホログラム的性質がある為に、ちょうどハードディスクと同じような原理で、様々な情報を記録することが可能であるというのです。

 電磁気力の正体は「光子」であるそうですが、それが為にオーラも光の様に輝いて見えるのかも知れないですが、光子自体は波動と粒子の 二面性を持った光の構成要素とされていて電磁波の一種です。

 ひょっとすると、電磁波が体に悪いとか無関係だとか、色々見解が異なるのは、死肉に電磁波を照射しても何の影響もなく、生きた人間の放つオーラに影響がある為なのかも知れません。

 冒頭の超ひも理論の所で触れましたが、別次元の存在には電磁気力の相互作用が無い為にお互いに干渉できない、という説明があるように、 オーラを含めた幽体というものも又、電磁気的な性質があり、且つ相互作用を起こさないほど波長が異なる為に、相互に認識できないのかも知れません。(後述)


ライフ・フィールドは幽体?

 アメリカ・ラトガース大学の分子・行動神経科学センターのキャンディス・パート博士によれば、脳のメッセージは、必ずしも肉体各部に伝わるのではなく、自然発生的なもの(同時に体の各部がメッセージを受け取る場合もある)という事です。
 そして、先ず肉体があり、それから精神が形成されるというよりも、人間は身体と心で一体化していると考えているようです。

私にはもう、脳と体を明確に区別することはできない。実際、神経ペプチド(神経ホルモン)について知れば知るほど、心と体を従来どおりの概念で捉えることが難しくなってくる。むしろ、心と体を統合された一つの心身(Body-Mind)という実体として考えるほうが理にかなう。

 またイエール大学の医学部、ハロルド・S・バー博士は「ライフ・フィールド(生命場)」というものを提唱しています。

 バー博士はサンショウウオを使った実験で、受精卵の段階でその周りに、成長したサンショウウオと、ほぼ同じ電磁場があることを発見します。
その電場が脳と脊髄を通る1本の電気軸が+になっていて、末梢の四肢の電場が-になっていることを発見しました。そこから、生命の鋳型という概念に繋がっていきます。

 その生命場の測定の為に、金属の板を電極にして、肉体の表面上の2点のの間に生じる微弱な電流を測定する(筋肉や脳から発するものとは別)と分かるのは、人間や動物の負傷した部分の電圧は高くなり、回復期には逆に負の電位となるようです。 電位と精神状態にも相関関係があり、有頂天時には電圧が高く、落ち込んでいる時は低い、飛びぬけて電圧が高い時には、精神的に分裂症や躁うつ病などの場合、極端に電位が変化するという事です。

体内では分子や細胞が絶え間なく破壊される一方で、食物から供給される新たな物質によって再生されています。しかし、生命場(ライフ・フィールド)のおかげで、新たな分子や細胞が従来どおり再生され、以前と同じパターンに配列されます。いかに物質が入れ替わろうとも、体の動電場(エレクトリック・ダイナ ミック・フィールド)が「形態」や供給された物質の配達を保つ“母胎(マトリックス)”または“鋳型(モールド)”として働いているのです。

『生命場の科学 見えざる生命の鋳型の発見』

 この、人間の肉体の鋳型と呼ばれる生命場(ライフ・フィールド)とは、前述の、人間の精神にも反応する肉体とは別のボディ(幽体)を想起させるものです。しかし、元々の肉体とは別に、未来の姿(成長したサンショウウオ)が、遺伝子の設計図の様に、既に存在しているというのも謎な所です。

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